おかげさまで

「無事退院いたしました」


荷物が増えたので、クルマまで2往復し、おなじ病室のみなさんにあいさつをして
2週間お世話になった病室をあとにする。
とてもうれしいことなのだけれど、ちょっぴりさみしい気持ちがする。
先日2日間外泊をして病院にもどったときも、なぜか、帰ってきたなぁという感覚がした。
たかだか2週間であっても、そこをHOMEとして認識してしまうのが人間というものなのだろうか。


会社に戻った後、お見舞いに来てくださった方々に「おかげさまで退院いたしました」と
つたない文字でつらつらとお手紙を書いた。
病室でも、電話しちゃいけないとか言われるから、まっしろなハガキに筆ペンで書いた。
どうってことないことを瞬時に手紙に書いてしまえることはこれからも続けていきたいものだ。
これはある種の「瞬発力」であると思う。


夕方ひさしぶりに黒スケと散歩した。
彼は最初ぐいぐい引っ張りやがったが、僕はそれにつきあわず、ひたすらにゆっくりと歩いた。
今後も僕のリハビリにつきあってもらうことにしよう。